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ヒアルロンサン注入による豊胸術の問題点
日本では3年前からいきなりテレビやマスコミを通じヒアルロンサン注入による豊胸術が盛んにおこなわれるようになりました。宣伝内容は「体に安全なヒアルロンサンによる豊胸術、注射だけによる簡単なプチ整形。従来のヒアルロンサンの粒子を大きくし3年近くは長持ちする。」というものですが、実際には3年前に単にヒアルロンサンをバストに注射してみようと営利を目的とした美容外科医が思いついた方法であり、もともと3年持つという臨床報告や研究発表もなければ、バストに対する安全性も一切、確約されてはいない実にいい加減な方法です。しかも残念なことに一部の良識ある美容外科医を除き、日本の美容外科クリニックのほとんどがこのような方法を取り入れているのです。バスト形成の先進国である欧米は、さすがに良識的であり、バストにヒアルロンサンを用いることは危険であるという理由で一切行われておりません。私はいつも、新しい美容外科治療にはすぐには飛びつかず、まず外国の文献で治療成績、治療効果、副作用の有無を十分に調査し、実際に日本で行われてから安全であると十分に確認されるまでしばらく様子を見てから行うようにしています。ヒアルロンサンは人体に存在するムコ多糖体の一種であり、もともと顔面に注入するために開発されたものです。顔面に注入する分には医学的に世界標準レベルで見て、安全性に問題はありませんが、豊胸術にプチ整形と称してヒアルロンサンを使用する場合はとても危険であるといっても決して過言ではありません。実は非常に残念な話ですが現在でも日本で豊胸術に使用されているものですがCMCジェルバッグ、ハイドロジェルバッグと呼ばれるムコ多糖体(ヒアルロンサンもその一つ)で作られたバッグが2007年現在でも「あたかも理想のバッグ」といった過大な宣伝内容で大手全国チェーン店を始めとする、多くの美容外科でも使用されています。CMCジェルバッグ、ハイドロジェルバッグは安全性の問題で、すでに2002年の時点でイギリス、フランス両政府から販売、使用禁止命令が勧告されております。つまりバッグの中から、ヒアルロンサンと同様のムコ多糖体が流出した場合、乳腺組織において重大な合併症を起こす可能性があると判断したからこそイギリス政府、フランス政府が販売、使用禁止命令、リコールを発動したのです。当然のごとく世界一審査基準の厳しいアメリカのFDA(アメリカ版厚生労働省)においては初めから豊胸術において、その使用が認められておりません。豊胸術にヒアルロンサンと同様のムコ多糖体のバッグでさえ、乳腺組織に流出すれば合併症を起こし危険なのに、ましてやプチ整形と称して直接ヒアルロンサンをバストに注入すればいかに重篤な合併症がおこるリスクが高くなるのは火を見るより明らかなことです。そのような理由でバスト形成の先進国である欧米では、豊胸術のためのヒアルロンサン注入は一切おこなわれておりません。もしそのようなことをわかっていながら、訴訟大国である欧米で行えば、大変なことになるからです。実際に日本でも乳腺炎、しこり、乳癌との識別が難しいなどヒアルロンサン注射による豊胸術の被害が深刻化しております。実は皆様、世界中探してもヒアルロンサンを胸に注入しているのは日本だけであると言う事実をご存知ですか?世界で危険であると認識されている豊胸術をわかっていながら平気で患者様に使用するあまりにも低い医師のモラルには理解に苦しみます。実際に他院でヒアルロンサン注入を行ったことのある多くの患者様が竹内クリニックに訪れています。ソフトコヒーシブシリコンに入れ替えた方も大勢いらっしゃいます。多数のバストの状態を診察した結果、ヒアルロンサンによるバスト注入は、早くて3ヶ月、平均すると半年、よくもって一年で吸収されてなくなってしまうというのが偽らざる実状ではないでしょうか。また乳癌との識別が難しいような多発性のしこりのできた患者様もたくさん見ました。こうなれば外科的に切り取るしか方法がありません。同じ美容外科医として「こんなのでいいの?」正直言って、複雑な気持ちです。一般的には片側に1回に50ccのヒアルロンサンを数回に分けて注入するようです。つまり両方のバストで初回100ccのヒアルロンサンを注入することになるのです。調べたところ日本で一番安いところで1cc3900円です。普通どんなに体格が小さな人でも、両方のバストで最低250ccぐらいはボリュームアップしなければ豊胸術として満足しません。つまり一回の注入量を少なくして一回一回の患者様への見せ掛けの料金を安くしても数回に分けて行えば結果的にはトータルで250cc(両方のバスト)のヒアルロンサンを注入しなければならないということです。3900円×250=975000円ということになります。最低で975000円ですから、体格の大きい人で、両方で500cc必要ですから、3900円×500cc=1950000円が必要になってきます。しかもたった半年しか持たない豊胸術で後遺症が心配される安易な方法に対して、いくら自由診療とはいえ、この錬金術的な発想に違和感を覚える美容外科医は私だけなのでしょうか?現在竹内クリニックでは、一生涯入れても安全な、メンター社のソフトコヒーシブシリコンかマックガン社のソフトコヒーシブシリコンを使った豊胸術を行っております。それ以外の豊胸術は行っていません。現在豊胸術においては世界のほとんどのシェアをこの2大メーカーが占めています。この2大メーカーの豊胸術用ソフトコヒーシブシリコンは、安全性や品質が確認されており、いずれも世界で最も厳しいアメリカFDAの基準を満たした安全な製品です。現在豊胸術のバッグにおいて材質、感触、安全性、医学な裏付けにおいてこの2社のソフトコヒーシブシリコンに勝るものはありません。世界標準ではなく日本だけが行い、しかも3年持つといった研究発表も裏づけもないのに集客のためなら何でもあり。という美容外科の現状に疑問を感じます。私は本当に良いものなら否定せず、新しいものはどんどん取り入れていきたいと思いますが、そのような理由でヒアルロンサン注入による豊胸術は竹内クリニックでは行っておりません。
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